ご質問:ユキコさんは、リズ・グリーンの心理占星学を教えてくださるのでしょうか?
リズ・グリーンの翻訳本を読んで、心理占星学に興味を持ちました。リズ・グリーンが校長をつとめるスクールでディプロマを取得されたユキコさんからは、リズ・グリーンの著書のような心理占星学が学べますか? (生徒さんからのご質問)
回答:リズ・グリーンの影響が色濃いのは事実です。が、イコールではありません。理由は、CPAは”オンリーワン”の占星家を育てることを旨とした占星学学校だからです。
リズ・グリーンの著書は【占星学】【サターン 土星の心理占星学】や【占星術とユング心理学】などが日本語訳されて出版されてますね!
リズ・グリーンのプロフィールを見ると…
ユング派分析家・占星術家。占星術とユング心理学を統合したパイオニア。
とあります。占星家である前にユング派分析家なんですね。
リズ・グリーンの著書を読んで、そのような心理占星術の講座を受講したいと思われたのなら、当研究会が提供する講座の中では、ユキコ・ハーウッドさんの講座が最も近いとは思います。
けれども、イコールではありません。その理由を詳しく述べます。
ユキコ・ハーウッドさんは英国に移住して、リズ・グリーンが校長をつとめる『CPA (The Center for Psychological Astrology)=心理占星学センター』というロンドンの占星術スクールで学び、3年間、占星術だけに取り組んでディプロマを取得されました。日本人でCPAのディプロマを取得したのはユキコさんだけだそうです。
CPAのディプロマ保持者だからといって、ユキコさんの講座は、リズ・グリーンの占星学<そのもの>ではありません。CPAの教育方針はひとりひとり異なる新たな研究者を育成するというものです。
具体的には、CPAのディプロマコースの生徒になると、ひとつのセミナーに参加する毎に、ひとつの<レポート(論文)>を提出することを求められます。
ちなみにひとつのセミナーというのは1時間とか2時間のセミナーではありません。
たとえば土星がテーマだとすると、土星にかかわるセミナーが朝から晩まで、まる二日間かけて開催されたりします。ものすごい情報量ですね。
そして、受講生に求められる論文は、講座の理解度をためす感想レポートではないのです。
それらを土台として自分ならではのオリジナル土星解釈をつくりあげることが求められます。
だから課題のレポート(論文)作成が大変なんですね。
もちろん、形式だけ整えて論文を提出すれば合格をもらえるわけではない。
かなり高度な創造力やオリジナリティを求められます。
それゆえ、別の仕事をしながら片手間に取得するのは難しい…..。
それくらい課題のレポート(論文)を作成するのは大変だったそうです。
そこまで取り組める人、3年間やり切れる人は多くはなく、日本人に限らずディプロマを取得できる人は少ないそうです。
この非常に難易度の高い要求をクリアして、CPAでディプロマを取得した、ということは、すぐにでも<オリジナル講座>が開催できる占星家になった、ということ。
ユキコさんも同様で、ユキコ・ハーウッド独自の心理占星学をつくりあげています。
そこには、リズ・グリーンやCPAの影響は色濃くありますが、イコールではないのです。
もう、おわかりですね^^
【心理占星術】【心理占星学】と銘打っていても、その中身は様々だということ。
フロイト心理学、ユング心理学、アドラー心理学。
ユングも、アドラーも、フロイトと共に研究していましたが後に独自の心理学を打ち立てました。
現代では、さらに分岐しており、心理学には様々な学派があります。
同様に心理占星術も、どの心理学と占星術を結び付けたのかによって中身は様々なのです。
そして、たとえユング系心理占星学であっても、占星家によって中身は異なります。
CPAの卒業生も、様々な個性の方がいらっしゃいます。
人間が異なれば、同じように学んでも違った占星術になるのでしょう。
ユキコ・ハーウッドの心理占星学から、ユキコさんがCPAから受け継いだスピリットをも吸収していただきたいと願っています。
(心理占星術研究会のニュースレターより抜粋・編集|Kyoko執筆)